「派遣先から契約更新をしないと言われた」「自分から契約更新を断りたいが、伝え方がわからない」とお悩みではありませんか。
無期雇用派遣(常用型派遣)は派遣会社と期間の定めのない契約を結んでいるため、派遣先での契約終了(非更新)がそのまま解雇になるわけではありません。
本記事では、仕組みや待機中の給料、自己都合で断る手続き、失業保険の受給要件を解説します。
- 無期雇用派遣における「派遣元との雇用契約」と「派遣先との個別契約」の違いと基本の仕組み
- 派遣先から契約更新されない場合でも、雇用と給料(休業手当など)が維持される法的根拠
- 自己都合で契約更新を断る・退職する場合の適切な伝え方、履歴書・面接用の例文、および失業保険の受給要件
1.無期雇用派遣で「契約更新しない」とはどういう状態?基本の仕組み

無期雇用派遣(常用型派遣)で働いていると、派遣先から「今回の契約期間満了で更新しない」と告げられたり、自身から「次の更新を拒否したい」と考えたりすることがあります。
この状況を正確に理解するには、派遣労働特有の契約構造を押さえることが不可欠です。
雇用元(派遣会社)との「雇用契約」と派遣先との「個別契約」の違い
派遣で働く場合、契約は1つではありません。派遣社員が締結しているのは、以下の2種類の契約です。
- 雇用契約(労働契約)
派遣社員と「派遣会社(雇用元)」との間で結ぶ契約。無期雇用派遣の場合、この期間に定めはありません。 - 労働者派遣契約(個別契約)
「派遣会社」と「派遣先企業」との間で結ぶ、現場での就業期間や業務内容を定めた契約。通常、3カ月や6カ月といった単位で期間が定められます。
無期雇用派遣において「契約更新をしない」というのは、派遣会社と派遣先企業の間で結ばれている「労働者派遣契約(個別契約)」が期間満了で終了することを指します。
雇用元である派遣会社との「雇用契約」自体が終了するわけではありません。
派遣先での契約終了は「解雇」ではなく「派遣先の変更(異動)」

有期雇用派遣(登録型派遣)の場合、派遣先での契約満了がそのまま派遣会社との雇用終了(雇止め)につながることが一般的です。
しかし、無期雇用派遣では派遣会社と期間の定めのない雇用関係を結んでいるため、派遣先での契約が終了しても派遣会社との雇用関係は継続します。

つまり、派遣先から「契約更新をしない」と言われた状態は、会社組織でいう「部署異動」や「配属先の変更」に近い扱いになります。派遣会社との雇用は続くため、直ちに解雇や失業に該当するわけではありません。
ただし、無期雇用であっても解雇が一切認められないわけではありません。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められるとされており(労働契約法第16条)、具体的な扱いは雇用契約書や就業規則によって異なります。
なお、2024年4月からの法改正により、有期労働契約の締結・更新時には「更新上限の有無とその内容」を明示することが義務化されました。
派遣先との個別契約に更新上限が設けられている場合は、契約書面であらかじめ確認しておくと安心です。
また、労働契約法第19条には、反復更新された有期労働契約について、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性を欠く「雇止め」を無効とする「雇止め法理」が定められています。

この規定の対象は、派遣会社と労働者の間の有期労働契約です。派遣先が労働者派遣契約(個別契約)を更新しないこと自体に直接適用されるものではなく、無期雇用派遣では派遣会社との雇用契約に期間の定めがないため、通常は雇止めの問題は生じません。
無期雇用派遣は「3年ルール」の適用外となる理由
労働者派遣法には、同じ派遣先の同じ組織単位で派遣社員が働ける期間を原則3年までとする「3年ルール(個人単位の抵触日)」が存在します。
有期雇用派遣の場合、同じ現場で3年を超えて働くことはできません。
しかし、無期雇用派遣として雇われている労働者は、この3年ルールの適用対象外となります。

派遣元で期間の定めなく雇用されており雇用が安定していることから、労働者派遣法上、期間制限の対象外とされているためです。
派遣先が同一の現場で長期的な受け入れを希望する場合、3年を超えて勤務し続けることも可能です。
なお、有期契約が通算5年を超えた際に労働者側の申込みで無期契約へ転換できる「無期転換ルール」とは別の制度である点に注意してください。
無期雇用派遣は、あくまで最初から派遣元と期間の定めのない契約を結ぶ雇用形態であり、3年ルールの適用除外もこの雇用形態自体に起因するものです。
参考:厚生労働省 岐阜労働局:労働者派遣事業適正化研修会資料(派遣先が講ずべき措置等)、厚生労働省:2024年4月からの労働条件明示のルール改正、厚生労働省:有期契約労働者の無期転換ポータルサイト
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2.派遣先から「契約更新しない」と言われた場合の給与と雇用

派遣先の業績悪化や業務縮小、あるいは現場とのミスマッチなどを理由に、派遣先企業から「契約更新をしない」と通告されるケースがあります。
このような場合、労働者の生活や給料はどうなるのでしょうか。
派遣先との契約が終了しても雇用は維持され、休業手当の対象となる場合がある
派遣先での契約が満了しても、派遣会社との雇用契約は続いています。
派遣会社は雇用主として、次の派遣先(配属先)が決まるまでの間も雇用を継続します。
次の派遣先が決まるまでの「待機期間」が発生し、派遣会社の責めに帰すべき事由で休業となる場合には、労働基準法第26条の規定に基づき、派遣会社は労働者に対して平均賃金の6割以上となる「休業手当」を支払わなければなりません。

待機期間中の賃金の取り扱いは、派遣会社の就業規則によって異なる場合があります。詳しくは就業規則や派遣会社の担当者に確認してください。
待機期間中の給与保障と次の派遣先が決定するまでの流れ
派遣先での更新が見送られてから、次の現場で勤務を開始するまでの実務的な流れは以下の通りです。
- 派遣先からの非更新連絡
派遣元企業へ契約満了の旨が通知されます(通知の時期は、派遣会社や契約内容によって異なります)。 - 派遣会社との面談
派遣会社の担当者と面談を行い、今回の契約終了の経緯を確認するとともに、希望する勤務地や職種、労働条件の再すり合わせを行います。 - 次の派遣先の選定・面談
派遣会社から条件に合う新しい派遣先の提案を受け、職場見学や事前の打ち合わせを行います。 - 待機期間(発生する場合)
次の現場が決まるまでの間、社内研修の受講や自宅待機となり、その間の給与(休業手当等)の支給対象となる場合があります。 - 新しい現場での就業開始
配属先が決定次第、新たな派遣先で勤務をスタートします。
派遣先都合による契約途中での解除(中途解除)と損害賠償・補償
契約期間の満了(契約更新のタイミング)ではなく、契約期間の途中で派遣先から「来月から来なくていい」と契約を解除されることを「中途解除」と呼びます。
派遣先の都合による労働者派遣契約の中途解除には、派遣先に一定の対応が求められます。
厚生労働省の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」では、派遣先の都合で中途解除を行う場合、派遣先は主に以下の対応を行うこととされています。
- 派遣元の合意を得たうえで、あらかじめ相当の猶予期間をもって解除を申し入れること
- 派遣先の関連会社での就業をあっせんするなど、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること
- 就業機会の確保ができない場合は、派遣元が休業手当を支払う場合の休業手当相当額以上など、派遣元に生じた損害を賠償すること(派遣元がやむを得ず解雇する場合は、30日分以上の賃金相当額以上などが目安とされています)
- 派遣元から請求があったときは、中途解除の理由を明らかにすること
このように、中途解除が起きた場合でも、派遣元・派遣先双方に一定の対応が求められる仕組みが設けられています。
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3.無期雇用派遣を自己都合で「契約更新しない・辞める」場合の手続き

派遣先での業務内容が自分に合わない、あるいは派遣会社そのものを退職して新しい業界に挑戦したいなど、労働者自身の意思で「契約更新をしない」「退職したい」と考える場合のルールとマナーを整理します。
なお、無期雇用派遣では配属先の決定が就業規則や雇用契約の定めに基づくため、配属先の変更を希望できるかどうかは契約内容によって異なります。事前に雇用契約書や就業規則を確認し、不明点は派遣会社へ問い合わせてください。
派遣会社への退職申し出のタイミングと適切な伝え方
自身から契約更新を断り、さらに派遣会社自体を退職したい場合、契約の性質によって申し出のタイミングが異なります。
- 派遣先との就業期間満了に合わせて退職する場合:
契約満了日の1カ月前までに、派遣会社の担当者に伝えるのが社会通念上のルールです。 - 派遣会社自体(無期雇用契約)を退職する場合:
民法第627条第1項の規定により、期間の定めのない雇用契約は、退職意思を表示してから2週間が経過することで法的に終了します。
ただし、業務の引き継ぎや後任の調整を円滑に進めるため、実務上は退職希望日の1カ月〜1カ月半前までに連絡することが推奨されます。
連絡する際は、派遣先企業へ直接言うのではなく、まずは雇用元である派遣会社の担当営業やキャリアアドバイザーに伝えましょう。
【派遣会社への伝え方の例文】
「いつもお世話になっております。〇〇現場での勤務に際しては大変お世話になり、感謝しております。
次回の契約更新について、自身のキャリアプランを見直す中でご相談したいことがございます。
お手すきの際にお時間をいただけますでしょうか。」
このように、まず結論を急がず「相談したい」という形で切り出すと、担当者も落ち着いて話を聞きやすくなります。
退職理由の書き方と例文(面接・履歴書用)
退職理由を伝える際、前職や現場への不満(給与が低い、人間関係が悪いなど)を直接表現するのは避けましょう。
自己成長やキャリアアップに向けた前向きな理由に変換することが重要です。
以下に、履歴書の志望動機欄や面接で使える例文を掲載します。
履歴書・面接用の退職・転職理由の例文
無期雇用派遣として多様な現場で経験を重ね、業務の工程管理や関係者との調整力を養ってまいりました。
一定の実務スキルが身についたことで、より長期的な視点に立ち、一つの産業や事業に腰を据えて責任を果たしたいという想いが強まりました。
これまでに培ったスケジュール管理能力と状況適応力を活かし、自社で施工管理として一貫してプロジェクトに携わり、専門性をさらに高めて貢献したく、転職を決意いたしました。
気まずい思いをせずに円満退職・引き継ぎを進めるポイント
「契約更新を断ると派遣会社の担当者や現場と気まずくなるのでは」と不安を感じる方も少なくありません。
心理的負担を和らげ、円満に手続きを進めるポイントは以下の3点です。
- 感謝の意を明確に伝える
「これまでご指導いただいた現場の皆様や、フォローしてくださった担当者様には感謝しております」と一言添えることで、角を立てずに辞意を伝えられます。 - 業務の引き継ぎ書を作成する
自身が担当していた作業手順や進行中の課題をまとめた「引き継ぎ書」を自発的に作成して残すことで、誠実な姿勢を示せます。 - 意思を丁寧に伝える
派遣会社から強い引き止めに遭っても、将来のキャリアプランを誠実に説明し、感謝を述べつつ意思を丁寧に伝え続けましょう。
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「辞めたい」という気持ちは甘えではありません。円満退職の進め方や次のキャリアの選び方を具体的に解説しています。
■退職の伝え方に迷ったら、まず話を聞いてもらうのも一つの方法
「担当者にどう切り出せばいいかわからない」「円満に辞めたいけれど不安」という方は、第三者であるキャリアアドバイザーに相談することで、伝え方や進め方のヒントが見つかることもあります。
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4.無期雇用派遣を辞めた場合の失業保険(雇用保険)と受給要件

派遣会社を退職し、次の就職先が決まっていない期間がある場合は、ハローワークから雇用保険(失業保険)の基本手当を受給できる場合があります。
退職理由によって給付条件が変わるため、正しい知識を身につけましょう。
自己都合退職と会社都合退職における給付制限期間と所定給付日数の違い
失業保険の給付条件は、退職の理由が「自己都合」か「会社都合」かによって大きく異なります。
なお、表中の「待期期間」は雇用保険の手続き上の7日間を指し、派遣の「待機期間」とは別の概念です。
| 項目 | 自己都合退職(一般の離職者) | 会社都合退職(特定受給資格者など) |
|---|---|---|
| 該当する主なケース | 自身の意志で派遣会社を退職した、自己都合で契約更新を拒否した | 派遣会社の倒産・解雇など、派遣会社の都合で離職した |
| 受給要件(被保険者期間) | 離職前2年間に通算12カ月以上 | 離職前1年間に通算6カ月以上 |
| 待期期間 | 7日間 | 7日間 |
| 給付制限期間 | 原則1カ月(※令和7年4月1日以降の退職の場合。5年間に2回以上の自己都合退職がある場合は3カ月) | なし(待期期間終了後すぐに給付対象) |
| 所定給付日数 | 90日〜150日(加入期間による) | 90日〜330日(年齢・加入期間による) |
自身の希望で派遣会社を辞める場合は「自己都合退職」となり、7日間の待期期間終了後に原則1カ月の給付制限期間が発生します。
この間は給付金を受け取れないため、退職後の生活資金を事前に計画しておくことが重要です。
なお、令和7年4月以降にリスキリングのための教育訓練等を受けた場合は、所定の申し出により給付制限が解除される仕組みもあります。
出典:厚生労働省:令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます
離職理由が自己都合か会社都合かは、個別の事情をもとにハローワークが判断します。派遣会社の事情で退職に至った場合などは、会社都合として扱われる可能性もあります。

離職票に記載される離職理由が実態と異なると感じたときは、ハローワークで異議を申し立てることも可能です。
退職後に必要な4大書類(離職票・雇用保険被保険者証など)の確認
退職後、スムーズにハローワークで手続きを行うため、派遣会社から受け取っておきたい書類は以下の4つです。
- 離職票(雇用保険被保険者離職票-1、2)
失業保険の申請に必須の書類。退職後、派遣会社から郵送されるのが一般的です。届かない場合は派遣会社に確認しましょう。 - 雇用保険被保険者証
雇用保険に加入していたことを証明する書類。派遣会社が保管している場合は、退職時に受け取ります。 - 基礎年金番号通知書(または年金手帳)
国民年金への切り替えや次の就職先での手続きに使用します。令和4年4月以降に初めて年金制度に加入した方には、年金手帳に代えて基礎年金番号通知書が発行されています。 - 源泉徴収票
退職した年の確定申告や、転職先での年末調整で必要となります。退職後、早めに交付されます。
これらに加え、労働基準法第22条に基づき、退職者が請求すれば派遣会社は「退職時証明書」(退職の理由・使用期間・業務の種類などを記載した書類)を発行する義務を負います。契約更新されなかった経緯を書面で残しておきたい場合や、離職理由に納得がいかない場合は、この退職時証明書の発行を派遣会社に請求しておくと、後々のトラブル防止や失業保険の手続きで役立ちます。
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退職後の生活設計を考える上で、施工管理の年収相場や地域ごとの給与差も参考にしてみてください。
5.無期雇用派遣の経験を活かして現場・施工管理へステップアップする方法

無期雇用派遣でさまざまな現場を経験した経歴は、将来のキャリア形成においてアピール材料になります。建設業界(施工管理など)は、未経験者を受け入れる求人も見られ、キャリアチェンジの選択肢の一つです。
未経験から建設現場・施工管理アシスタントを目指せる理由(2024年問題と新3K)
建設業界では、人手不足と世代交代を背景に、未経験者を採用する動きが広がっています。「施工管理(現場監督)」の職種でも、未経験からスタートできる求人があります。
さらに、2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)が適用され、業界全体で労働環境の改善が進められています。
従来の「きつい・汚い・危険」というイメージから、「給料が良い・休暇が取れる・希望が持てる」という「新3K」への転換を目指す動きが広がっています。
国交省が推進する週休2日制の導入や、デジタル技術(ICT・ドローン・工程管理アプリ)の活用により、体力勝負ではなく「計画性」や「管理力」が重視される環境へ変化しつつあります。
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未経験から施工管理への転職を具体的に検討したい方向けに、成功のステップと志望動機例文をまとめています。
派遣で培ったポータブルスキル(調整力・工程把握)の活かし方
無期雇用派遣での勤務経験を通じて身につけたスキルは、業種や職種を問わず持ち運び可能な「ポータブルスキル」として評価されやすい傾向があります。
施工管理の主な業務である「4大管理(工程・品質・原価・安全)」には、派遣社員として培った次の能力が活かせます。
- 対人折衝・コミュニケーション能力
異なる現場や部署で多様なスタッフと関係を構築してきた経験は、現場の職人や発注者と協力して工事を進める施工管理で活かせます。 - スケジュール管理・状況対応能力
納期や期日を守り、予期せぬトラブルに対して優先順位を判断して動いた実績は、工事の「工程管理」に応用できます。 - 正確な事務処理・報告能力
日報の作成や書類整理、PCを使った管理業務の正確性は、現場の安全書類作成や写真管理に通じます。
派遣での経験をポータブルスキルとして言語化し、入社後に実務経験を積みながら「施工管理技士」などの国家資格取得を目指すことで、将来的に年収や雇用の安定性を高めていくことが期待できます。
■未経験からの建設業界デビューも、まずは求人を見てみることから
派遣で培ったスキルを施工管理の仕事でどう活かせるか、具体的な求人情報を見ながら一緒に考えることもできます。未経験からベテランまで、希望に合わせたご紹介が可能です。
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6.無期雇用派遣の契約更新に関するよくある質問(FAQ)

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スキル不足を理由に派遣先から契約更新されないことは違法ですか?
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原則として違法ではありません。
派遣先企業と派遣会社の間で結ばれている「労働者派遣契約」は期間の定めのある契約であり、契約期間満了のタイミングで「求めるスキル水準に達していない」「業務量が減少した」などの客観的な理由に基づき更新を見送る判断は、派遣先の裁量として認められています。
ただし、無期雇用派遣の場合、派遣先で更新されなくても派遣会社との雇用関係は継続するため、派遣会社から必要な研修を受けたり、自身のスキルに合った別の現場を紹介してもらったりすることが可能です。
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派遣先での勤務を即日で辞めることはできますか?
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申し出と同時に退職が成立するわけではなく、原則として一定の手続きが必要です。
無期雇用の場合の退職日の目安は、第3章で解説した民法第627条のとおりです。
一方、期間の定めのある契約の途中で辞める場合は、民法第628条により、やむを得ない事由(本人の重篤な病気やケガ、家族の介護が必要になった場合など)が必要とされています。
無断で出勤しなくなると、業務に支障が出てトラブルに発展するリスクがあります。体調不良などで継続が困難な場合は、直ちに派遣会社の担当者に相談し、適切な手続きを踏んで対応してください。
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契約更新をしないことが決まったあと、次の派遣先が決まるまでの待機が長引きそうな場合はどうすればいいですか?
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決まる時期は本人の希望条件やスキル、地域の求人状況によって幅があります。
待機が長引きそうな場合は、勤務地や職種の希望条件を広げて相談してみることで、選択肢が増えることがあります。
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契約更新しないと伝えたあと、態度が変わってしまわないか心配です。
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派遣会社にとって、更新の意思確認は日常的な業務の一環です。
もし対応に不安を感じる場合は、担当者とのやり取りの記録(メールやメモ)を残しておくと、後日の相談や必要に応じた申し立ての際に役立ちます。
7.仕組みを理解して自分らしいキャリアを選ぼう
無期雇用派遣の「契約更新をしない」は、派遣先との個別契約が終了するだけで、雇用元からの解雇や失業ではありません。
派遣会社との雇用関係は継続し、待機期間中は休業手当などの支給対象となる場合があります。待機期間中の扱いを確認しながら、次の配属先を相談できます。
自分の意思で更新を断る・退職する場合も、1カ月前を目安に派遣会社へ伝え、感謝を添えて丁寧に引き継げば円満に進めやすくなります。派遣で培ったスキルは他の職場でも活かせる財産です。
仕組みを正しく理解し、自分に合ったキャリアを選んでいきましょう。
※本記事は一般的な制度解説を目的としたものであり、個別の契約内容や退職手続きについては、ご自身の雇用契約書・就業条件明示書、または派遣会社・お近くのハローワークにご確認ください。