日本の建設業界の頂点に立つ「スーパーゼネコン」は、その圧倒的な規模と影響力から、就職・転職市場において常に高い関心を集めています。
多くの方が気になるのは、「実際のところ、年収はどれくらい高いのか?」ということかもしれません。
この記事では、公的な一次情報(各社の有価証券報告書・厚生労働省の統計データ)に基づき、スーパーゼネコンの年収を詳しく解説します。
5社間の比較、準大手ゼネコンや建設業界全体の平均とも比較し、「なぜスーパーゼネコンの年収は高いのか」という理由まで深く掘り下げて解説します。
- スーパーゼネコン5社の最新平均年収ランキング(IR情報に基づく)について
- スーパーゼネコンの年収が業界平均や準大手ゼネコンより高い理由について
- 建設業界で高い年収を目指すためのキャリアパスについて
1.スーパーゼネコンとは?(定義と5社一覧)

スーパーゼネコンとは、ゼネコン(総合建設業者)の中でも、特に「売上高(単体)が1兆円以上」という規模を誇る企業群を指す通称です。
明確な法的定義はありませんが、一般的に以下の5社が該当すると広く認識されています。
スーパーゼネコンと呼ばれる5社
日本のスーパーゼネコン5社
鹿島建設
大林組
大成建設
竹中工務店
清水建設
準大手・中堅ゼネコンとの違い
スーパーゼネコンと準大手・中堅ゼネコンとの最大の違いは、この「事業規模(売上高)」です。
スーパーゼネコンが国内外の大規模なランドマーク建設(高層ビル、大規模インフラ、ドームスタジアムなど)を数多く手がけるのに対し、準大手・中堅ゼネコンは、それぞれの得意分野(例:特定の地域、特定の工法など)で強みを発揮しています。
2.スーパーゼネコン平均年収ランキング(有価証券報告書に基づく)

企業の平均年収を比較する際、最も信頼性が高い情報源の一つが、各社が公開している「有価証券報告書(IR情報)」です。これは法律に基づき作成されるため、客観的なデータとして活用できます。
※公表データに基づき作成(2024年〜2025年3月期決算の最新データを想定)。竹中工務店は非上場ですが、年次で有価証券報告書を公表しています。
スーパーゼネコン5社の平均年収・平均年齢 比較表
| 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 鹿島建設 | 1,184万円 | 41.9歳 |
| 大林組 | 1,140万円 | 42.4歳 |
| 大成建設 | 1,058万円 | 42.4歳 |
| 竹中工務店 | 1,032万円 | 44.4歳 |
| 清水建設 | 1,011万円 | 43.7歳 |
※上記はIR情報を基にした一例です。実際の最新データは各社のIRをご確認ください。
参考|鹿島建設:第128期 有価証券報告書、大林組:第121期 有価証券報告書、大成建設:第165期 有価証券報告書、竹中工務店:第87期 有価証券報告書、清水建設:第123期 有価証券報告書
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鹿島建設

5社の中でもトップクラスの平均年収を誇る、業界のリーディングカンパニーです。
ダムやトンネル、超高層ビルなど、国を代表する巨大プロジェクトを数多く担当し、その圧倒的な収益力が高い給与水準を支えています。
近年では施工の自動化技術「A4CSEL(クワッドアクセル)」などのDX推進にも注力しており、伝統的な技術力と最先端テクノロジーを融合させた環境で、高度な専門性を磨きたい技術者にとって最高峰の待遇が用意されています。
大林組

鹿島建設と並び、国内屈指の年収水準を維持しています。
東京スカイツリーのようなランドマーク建設はもちろん、「宇宙エレベーター」の構想を掲げるなど、業界の常識にとらわれない旺盛な探究心と技術開発力が最大の特徴です。
安定した経営基盤がありながらも常に新しい挑戦を推奨する社風があり、技術者としての知的好奇心を満たしながら、高い報酬と安定したキャリアを両立できる環境が整っています。
大成建設

「地図に残る仕事。」のキャッチコピーで知られ、自由で活気ある社風が特徴です。
プレキャストコンクリート技術を用いた「パルコン」や、環境配慮型の「ゼロカーボンビル」開発など、独自技術を軸にした多角的な事業展開が平均年収1,000万円超という厚遇を可能にしています。
若いうちから責任ある業務を任される傾向があり、現場マネジメントの実務経験をスピーディーに積みながら、確実な年収アップを目指せる環境です。
竹中工務店

5社の中で唯一「非上場」を貫き、建築物を単なる商品ではなく「作品」と捉える「作品主義」の理念が全社に浸透しています。
利益至上主義に走らず、設計・施工が一貫して高い質を追求できる環境は、建築のプロフェッショナルから絶大な支持を得ています。
年収面でも上場4社と遜色ない最高水準を維持しており、卓越した意匠や技術を追求しながら、一人の表現者・技術者として妥協のないキャリアを築きたい方に最適な環境です。
清水建設

200年以上の歴史を誇り、特に医療・福祉施設や伝統的な社寺建築において国内トップクラスのシェアを誇ります。
「子どもたちに誇れる仕事を。」という理念のもと、社会貢献度の高いプロジェクトに携われる実感が強い企業です。
自社で木工製作拠点を持つなど「ものづくり」への誠実な姿勢が顧客の信頼を生み、安定した収益へと繋がっています。
専門性を重んじる文化があり、資格取得や実務経験の蓄積が正当に年収へ反映される評価体制が魅力です。
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3.スーパーゼネコンの年収はなぜ高い?
スーパーゼネコンの年収が高い3つの理由
理由1 企業規模と業績
理由2 業界全体の「新3K」へ
理由3
国家資格と実務経験が
評価される
スーパーゼネコンの年収が突出して高いのには、明確な3つの理由があります。
理由1:企業規模と業績(売上高ランキング)
| 企業名 | 売上高 |
|---|---|
| 1. 鹿島建設 | 2兆9,118億円 |
| 2. 大林組 | 2兆6,201億円 |
| 3. 大成建設 | 2兆1,542億円 |
| 4. 清水建設 | 1兆9,443億円 |
| 5. 竹中工務店 | 1兆6,001億円 |
最も直接的な理由は、企業の「稼ぐ力」が圧倒的に大きいことです。スーパーゼネコン5社は、建設業界の売上高ランキングで常に上位を独占しています。
数千億円から1兆円を超えるような国家的な大規模プロジェクトを元請けとして受注できるため、利益額も大きく、それが従業員の高い給与の原資となっています。
参考|鹿島建設:第128期 有価証券報告書、大林組:第121期 有価証券報告書、大成建設:第165期 有価証券報告書、竹中工務店:第87期 有価証券報告書、清水建設:第123期 有価証券報告書
理由2:業界全体の「新3K」への転換
かつて建設業界は「3K(きつい、汚い、危険)」と言われましたが、現在は「新3K(給料・休暇・希望)」への転換が業界全体で進められています。
特にスーパーゼネコンは、その先導役として週休2日制の導入や長時間労働の是正、DX(デジタルトランスフォーメーション)による生産性向上に積極的に取り組んでいます。

優秀な人材を確保・維持するために、給与水準を高く設定する経営戦略が採られています。
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理由3:国家資格と実務経験が評価される仕組み
建設業界、特に施工管理のキャリアは、専門性が非常に高く評価される仕組みになっています。キャリアの重要な指標となるのが「1級施工管理技士」といった国家資格と、現場での「実務経験」です。
これらの専門性を備えた人材は、企業の業績に直結する「経営事項審査」でも高く評価されるため、企業は高い報酬を支払ってでも確保しようとします。年収は、その専門性と責任の重さの表れでもあるのです。
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4.スーパーゼネコンの年収を業界平均・他社と比較

スーパーゼネコンの年収の高さを、他のデータと比較して客観的に見てみましょう。
建設業全体の平均年収(厚生労働省データ)との比較
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、建設業(男性)の平均賃金は年齢と共に上昇し、ピーク時の55~59歳で437.3万円となっています。
スーパーゼネコンの平均年収(1,000万円超)は、業界全体の平均と比較して2倍以上の水準にあり、いかに突出しているかが分かります。
参考|厚生労働省:令和6年賃金構造基本統計調査 産業別にみた賃金
準大手ゼネコンの年収との比較
準大手ゼネコン(長谷工コーポレーション、前田建設工業、安藤ハザマなど)も、近年の積極的な賃上げにより年収水準が急上昇しています。
2025年最新の有価証券報告書によれば、準大手でも平均年収が1,000万円を超える企業が現れており、一部のスーパーゼネコンを上回るケースも出ています。
かつては「スーパーゼネコンが圧倒的」とされていましたが、現在「企業の収益モデルや特定の得意分野」によって、準大手であっても非常に高い待遇が得られる構造へと変化しています。
転職やキャリア形成を考える際は、「企業規模」だけでなく、各社が持つ独自の強みや収益性にも注目することが、納得のいくキャリアアップへの近道と言えます。
出典:長谷工コーポレーション|有価証券報告書、安藤・間|有価証券報告書、西松建設|有価証券報告書、戸田建設|有価証券報告書、前田建設工業|有価証券報告書
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5.スーパーゼネコンでキャリアを築くために
キャリアアップのための重要ポイント
ポイント1 最も重要な「実務経験」の蓄積
ポイント2 企業の「資格取得支援制度」の活用
スーパーゼネコンのようなトップ企業で高い年収を実現し、キャリアを築いていくためには、2つの要素が不可欠です。
最も重要な「実務経験」の蓄積
建設業界のキャリアにおいて、何よりも重視されるのが「実務経験」です。
特に施工管理職は、現場でどれだけ多様なプロジェクト(工法、規模、用途)を経験し、安全・品質・工程・原価の4大管理を遂行してきたかが問われます。

国家資格の受験にも実務経験が必要であり、この経験こそがキャリアと年収の基盤となります。
■質の高い実務経験を積める環境をご提案
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企業の「資格取得支援制度」の活用
スーパーゼネコンや準大手ゼネコンは、人材育成への投資を惜しみません。
特に「1級施工管理技士」などの難関国家資格については、専門学校と提携した講座の費用負担や、取得時の一時金(報奨金)など、手厚い「資格取得支援制度」を設けている場合がほとんどです。

こうした制度を積極的に活用し、専門性を高め続けることが、高い評価と年収につながります。
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6.スーパーゼネコンの高い年収を目指すキャリアプラン
■スーパーゼネコンへの転職をサポートします
カラフルスタッフィング建設は、建設業界専門の人材派遣会社として、スーパーゼネコンや準大手企業への転職を全面的にサポートします。資格取得支援や面接対策など、年収アップを実現するためのバックアップ体制が充実しています。
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スーパーゼネコンの年収は、業界平均や準大手ゼネコンと比較しても突出して高い水準にあります。それは、信頼できる公的データ(有価証券報告書)によって裏付けられています。
その背景には、圧倒的な事業規模(売上)だけでなく、「新3K」への転換という業界全体の流れと、「実務経験」や「国家資格」といった個人の専門性を正当に評価する明確なキャリア構造が存在します。
建設業界でのキャリアアップを目指す方にとって、スーパーゼネコンは引き続き魅力的な選択肢となるでしょう。
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