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現場監督の派遣社員は違法?メリット・デメリットも徹底解説

派遣の現場監督は違法なのか、待遇はどうなのか、将来性はあるのか。

本記事では労働者派遣法の基本から、労働者・企業双方のメリット・デメリット、正社員との比較まで、法的な観点から網羅的に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 現場監督の派遣が「違法」と言われる理由と、労働者派遣法の正しい知識
  • 派遣の現場監督として働く、あるいは活用する場合のメリットとデメリット
  • 自身のキャリアプランに合わせて、正社員と派遣社員のどちらを選ぶべきかの判断基準
目次

1.「現場監督の派遣」は違法?

「現場監督の派遣」は違法?

「現場監督を派遣で雇うのは違法ではないか?」

建設業界に関わる方であれば、一度はこんな疑問を耳にしたことがあるかもしれません。

結論から言うと、現場監督、すなわち「施工管理」業務を派遣社員に任せること自体は、法律で認められています

しかし、なぜ「違法」というイメージがつきまとうのでしょうか。

それは、労働者派遣法で禁止されている「建設業務」と、許可されている「施工管理業務」の線引きが、非常に分かりにくいからです。

本記事では、法律の基本的なルールを解き明かし、労働者・企業双方の立場から見たメリット・デメリット、そして正社員という働き方との違いを徹底的に比較・解説します。

2.労働者派遣法の基本:なぜ「建設業務」は禁止で「施工管理」はOKなのか

労働者派遣法の基本:なぜ「建設業務」は禁止で「施工管理」はOKなのか

現場監督の派遣を理解する上で重要なのが、労働者派遣法における「建設業務」の扱いです。

同法では、原則として建設現場における作業(建設業務)への派遣を禁止しています。

これは労働者派遣法第4条の対象業務制限に基づくもので、建設現場に特有の指揮命令系統の複雑さや、安全確保・責任の所在を明確にする必要性から定められています。

参考|e-Gov法令検索:労働者派遣法 第4条

派遣が禁止されている「建設業務」の具体例

法律で禁止されている「建設業務」とは、建設現場で直接、資材の加工や組み立て、土木工作物の建設などを行う、「作業員」としての仕事を指します。

具体的には、以下のような業務が該当します。

派遣が禁止されている「建設業務」14選

  • 足場の組立て(資材の運搬、組立て、解体など)
  • 鉄骨の組立て(鉄骨の組立て、溶接、ボルト締めなど)
  • 型枠の組立て(型枠の設置、解体など)
  • 土砂の掘削(ショベルカーなどでの掘削、土砂の運搬など)
  • コンクリートの打設(生コンクリートの流し込み、ならし作業など)
  • 杭打ち・杭抜き(杭打機、引抜機の操作、玉掛けなど)
  • 壁の塗装(塗装、下地処理など)
  • 内装の仕上げ(クロス貼り、床材の設置、ボード貼りなど)
  • 溶接(資材の溶接、切断など)
  • 配管(給排水、ガス、空調などの配管設置)
  • 電気工事(配線、機器の設置など)
  • 重機の操作(クレーン、ブルドーザーなどの操作)
  • 建物の解体
  • 現場での建設機械の整備・修理

これらの業務に派遣労働者を従事させることは、原則としてできません。

派遣が認められている「施工管理(現場監督)」の業務範囲

一方、現場監督が行う「施工管理」は、現場での直接的な作業ではなく、工事全体の管理を行う「頭脳」としての役割です。

そのため、法律で禁止されている「建設業務」には該当せず、労働者派遣が認められています。

施工管理の主な業務は、以下の「4大管理」に代表されるデスクワークや現場の巡回、指示出しです。

派遣が認められている「施工管理(現場監督)」の範囲

  • 工程管理:工事全体のスケジュール作成、進捗確認、作業員の手配
  • 品質管理:設計図通りに施工されているかのチェック、写真撮影、書類作成
  • 原価管理:予算管理、資材の発注、協力会社との調整
  • 安全管理:現場の安全パトロール、危険予知活動、安全書類の作成

このように、自ら手を動かして建設作業を行うのではなく、現場全体のマネジメントに徹する場合、それは「施工管理」として派遣が可能、と整理すると分かりやすいでしょう。

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施工管理の派遣が法的に認められている理由と、禁止されている14の建設業務について詳しく解説しています。

施工管理は派遣禁止?14の禁止業務と違反回避の完全ガイド
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3.【労働者向け】派遣の現場監督として働くメリット・デメリット

派遣の現場監督として働くメリット・デメリット

メリット

給与水準が高い傾向
多様な現場を経験できる
サービス残業が発生しにくい

デメリット

雇用の安定性に欠ける
ボーナス・退職金なしの場合が多い
責任ある立場を任されにくい

派遣の現場監督として働くことは、高い給与水準や多様な現場経験など、キャリア形成における大きな魅力があります。

一方で、契約期間に左右される雇用の安定性や、賞与・退職金が期待できない点など、デメリットも存在します。

ここでは、派遣の現場監督として働くメリット・デメリットについて見ていきましょう。

メリット:高水準の給与、多様な現場経験、働き方の柔軟性

給与水準が高い傾向

専門性が高く、即戦力が求められるため、派遣社員の給与は一般的な正社員と比較しても給与が高い水準に設定されるケースが多く見られます。

特に経験豊富な有資格者は、好待遇で迎えられる可能性があります。

多様な現場を経験できる

大手ゼネコンから地域の建設会社まで、様々な規模や種類のプロジェクトに携わることができます。

短期間で多彩な経験を積めることは、スキルアップの面で大きなメリットです。

サービス残業が発生しにくい

勤務時間や業務範囲が契約で明確に定められているため、いわゆるサービス残業が発生しにくい構造です。

働いた分はきちんと給与に反映されるという安心感があります。

デメリット:雇用の安定性、ボーナス・退職金、キャリアパスの制約

雇用の安定性に欠ける

契約期間が満了すれば、次の派遣先が見つかるまで収入が途絶える可能性があります。

長期的な安定性を求める場合は、不安要素となり得ます。

ボーナスや退職金がない場合が多い

月々の給与は高くても、正社員のような賞与や退職金制度がないのが一般的です。

生涯年収で比較すると、正社員に見劣りする可能性も考慮する必要があります。

責任ある立場を任されにくい

プロジェクトの中核を担う存在ではあっても、最終的な責任を負う立場や、部下を育成するようなマネジメント職には就きにくい傾向があります。

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4.【人事・採用担当者向け】派遣の現場監督を活用するメリット・デメリット

派遣の現場監督を活用する
メリット・デメリット

メリット
必要なスキルを持つ
人材を迅速に確保
人件費を
固定費から変動費へ
採用・教育
コストの削減
デメリット
帰属意識が
育ちにくい
社内にノウハウが
蓄積されにくい
指揮命令系統の
複雑化

次に、企業が派遣の現場監督を受け入れる際のメリットとデメリットを整理します。

メリット:即戦力の確保、人件費の変動費化、採用コストの削減

必要なスキルを持つ人材を迅速に確保

繁忙期や特定の資格保有者が必要なプロジェクトなど、必要な期間だけ即戦力となる人材を確保できます。

人件費を固定費から変動費へ

正社員の雇用と異なり、プロジェクトの状況に応じて人件費を調整できます。

経営の柔軟性を高める上で大きなメリットです。

採用・教育コストの削減

求人広告や面接、入社後の研修といった採用・教育にかかるコストと時間を大幅に削減できます。

デメリット:帰属意識、ノウハウの流出、責任範囲の曖昧さ

帰属意識(エンゲージメント)が育ちにくい

派遣社員はあくまで派遣会社の所属であるため、自社への帰属意識やロイヤリティを高く求めるのは難しい側面があります。

社内にノウハウが蓄積されにくい

派遣社員がプロジェクトで得た知見やスキルは、契約が終了すれば社外に流出してしまいます。

長期的な視点での技術継承には課題が残ります。

指揮命令系統の複雑化

派遣社員への指揮命令は、原則として自社の担当者が行いますが、現場では多重構造になりがちです。

安全管理上の責任の所在を明確にしておく必要があります。

5.正社員と派遣社員、どちらを選ぶべき?6つの視点で徹底比較

正社員と派遣社員、どちらを選ぶべき?
6つの視点で徹底比較

比較1 給料・年収
比較2 福利厚生(ボーナス・退職金)
比較3 雇用の安定性
比較4 仕事の責任と裁量
比較5 キャリアパスとスキルアップ
比較6 ワークライフバランス

ここまで、派遣という働き方のメリット・デメリットを解説してきました。

それを踏まえ、ここでは改めて「正社員」という選択肢と比較し、どのような方がどちらの働き方に向いているのかを多角的に検証します。

結局のところ、自分はどちらの働き方を選ぶべきなのか、以下、6つの視点から、両者の違いを比較検討します。

比較1:給料・年収

短期的には、月給ベースでは派遣社員の方が高くなる傾向があります。

しかし、正社員はボーナスや昇給があるため、年収ベースや生涯年収で見た場合は、一概にどちらが高いとは言えません

自身の経験やスキル、年齢によっても大きく異なります。

比較2:福利厚生(ボーナス・退職金)

福利厚生面では、一般的に正社員の方が手厚いと言えます。

住宅手当や家族手当、退職金制度などは正社員特有の制度であることが多く見受けられます。

なお、派遣社員は派遣会社の社会保険に加入できます。

比較3:雇用の安定性

長期的な雇用の安定性を最優先するならば、正社員がよいでしょう。

派遣社員は、契約期間の定めがある「有期雇用」が基本であり、常に次の仕事を探す必要があります。

比較4:仕事の責任と裁量

プロジェクトの最終的な責任を負い、大きな裁量権を持って仕事を進めたい場合は、正社員が適しています。

派遣社員は、契約で定められた業務範囲内での責任と裁量を持つことになります。

比較5:キャリアパスとスキルアップ

多様な現場で経験を積みたいなら派遣、一つの会社でじっくり経験を積み、管理職を目指すなら正社員、というキャリアパスが考えられます。

どちらが優れているということではなく、目指す将来像によって選択が変わります

比較6:ワークライフバランス

「プライベートを重視したい」「残業はしたくない」という希望が強い場合は、勤務時間や休日が明確な派遣社員の方が、ワークライフバランスを保ちやすい可能性があります。

6.派遣の現場監督として後悔しないための3つのポイント

派遣の現場監督として

後悔しないための
3つのポイント

1

優良な
派遣会社を
見極める

2

自身の
キャリアプランを
明確にする

3

正社員登用や
無期雇用の
可能性を確認 (紹介予定派遣など)

最後に、派遣という働き方を選択する上で、後悔しないために押さえておくべき3つの重要なポイントをお伝えします。

ポイント1:優良な派遣会社を見極める

派遣社員にとって、所属する派遣会社はキャリアを左右する重要なパートナーです。

  • 希望する案件を豊富に持っているか
  • 担当者のサポートは手厚いか
  • 福利厚生や教育制度は整っているか

など、複数の会社を比較検討し、信頼できる一社を見つけることが成功のポイントとなります。

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ポイント2:自身のキャリアプランを明確にする

「なぜ派遣という働き方を選ぶのか」「派遣の経験を通じて何を得たいのか」を自問し、キャリアプランを明確にしておくことが不可欠です。

例えば、

「3年後に正社員になるために、まずは大手ゼネコンの現場を経験したい」

といった具体的な目標があれば、派遣会社にも希望を伝えやすく、有意義なキャリアを築くことができます。

ポイント3:正社員登用(紹介予定派遣)や、安定性を高める「無期雇用派遣」の可能性を確認する

派遣社員として働きながら将来的な安定も確保したい場合、「紹介予定派遣」や「無期雇用派遣」といった制度に注目するのも一つの手段です。

「紹介予定派遣」は、一定期間派遣で働いた後、双方の合意があれば派遣先の正社員として直接雇用される制度です。

派遣会社と期間の定めのない契約を結ぶ「無期雇用派遣」なら、派遣先がない期間も給与が支払われ、安定性が増します。

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7.法律を理解し、メリット・デメリットを比較して最適なキャリアを選ぼう

「現場監督の派遣」は、法律のルールを正しく理解すれば、その適法性について過度に心配する必要はないと言えるでしょう。

派遣の現場監督という働き方は、多様な経験を積みながら高収入を目指せる選択肢であり、企業にとっては必要な戦力を柔軟に確保できる有効な経営戦略です。

重要なのは、正社員という働き方との違いを客観的に比較し、メリット・デメリットの両方を理解した上で、「自身のキャリアプランやライフプランに合っているか」という視点で主体的に判断することです。

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