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2級管工事施工管理技士で年収アップ!取得メリットを徹底解説

建設業界で安定したキャリアを築きたいなら、2級管工事施工管理技士の取得は有力な選択肢です。給排水や空調設備などの配管工事の専門家として、主任技術者や専任技術者の役割を担えるようになります。

人手不足が深刻な業界だからこそ、この国家資格が年収アップや転職での武器となります。

令和6年度の制度改正で受験資格も緩和され、より挑戦しやすくなった今がチャンスです。

この記事を読んでわかること
  • 2級管工事施工管理技士取得による年収・キャリアアップの具体的メリット
  • 令和6年度からの新制度変更点と最新の受験要件
  • 働きながらでも合格できる効率的な学習方法と勉強時間の目安
目次

1.2級管工事施工管理技士とは

2級管工事施工管理技士とは

2級管工事施工管理技士は、配管工事の施工管理に関して高い技術と知識を持っていることを示す専門資格です。国家資格のひとつで、配管工事のスペシャリストであることを証明できます。

2級管工事施工管理技士を取得していると、主任技術者専任技術者の役割を担うことが可能です。これについては後ほど詳しく説明しますが、より責任ある立場で活躍できるようになり、キャリアの可能性を大きく広げられます。

管工事とは、冷暖房給排水給湯ガス管ダクトなど、さまざまな種類の配管工事のこと

これらはあらゆる建築物に必要不可欠な工事であり、常に高い需要があります。そのため、国家資格を持ち、現場を管理できる技術者は、業界において非常に重要な存在です。

2.2級管工事施工管理技士の試験概要

2級管工事施工管理技士の試験概要

2級管工事施工管理技士の試験では、現場で必要とされる知識や技術力があるかどうかが問われます。試験は第一次検定(前期・後期)、第二次検定があり、両方に合格しなければなりません。

受験料

受験料は、建設業法施行令第42条に基づいて定められています。令和7年度以降の受験料は、第一次検定・第二次検定ともに6,350円です。第一次検定に合格し、第二次検定を受験する場合は、合計で12,700円かかります。

受験料は消費税が非課税のため、インボイス取引には対応していません。令和6年までは各検定の受験料は5,250円でしたが、令和7年度より引き上げられているので注意しましょう。

支払い方法は、クレジットカード決済またはコンビニエンスストア決済のどちらかです。クレジットカード決済は、VISA・Mastercard・JCBなど各種ブランドに対応しています。

コンビニエンスストア決済を選べるのは、申込み受付締め切りの3日前までです。コンビニエンスストア決済の支払い期限は申込み受付締め切り日と同日と決められています。

期限を過ぎると申込みが無効となるため、余裕をもって手続きしましょう。

受験地

令和7年度に行われた第一次検定試験(前期)の受験地は、札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇の10都市でした。

第一次検定試験(後期)は、札幌・青森・仙台・宇都宮・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・那覇の14都市で行われました。

第二次検定試験は、札幌・青森・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・那覇の13都市で行われる予定です。

受験地は申込み時の住所をもとに振り分けられ、申込み後に送付される受験票にて試験会場が通知されます。試験会場は、全国建設研修センターのホームページ上でも公表されます。

原則として、受験地の変更は認められていません。ただし、転勤や転居などやむを得ない事情がある場合は、定められた期日までに全国建設研修センター管工事試験課の「受検地変更係」に変更届を提出することで変更が可能です。

この場合、変更届に加えて、受験票のコピーと変更理由の証明、返信用封筒を同封する必要があります。

試験範囲・出題方式

第一次検定試験の検定科目は、機械工学等施工管理法法規です。解答はマークシート方式で行います。
それぞれの科目において、求められる知識や能力は以下の通りです。

機械工学等

  1. 機械工学・衛生工学・電気工学・電気通信工学・建築学に関する知識
  2. 冷暖房・空気調和・給排水・衛生等の設備に関する知識
  3. 設計図書に関する知識

施工管理法

  1. 施工計画の作成方法や工程管理・品質管理・安全管理など、工事の施工の管理方法に関する知識
  2. 施工管理を的確に行うために必要な能力

法規

  1. 建設工事の施工に必要な法令に関する知識

第二次検定試験記述式の筆記試験で、令和6年度に改正が行われました。出題数や配点は年度ごとの試験要領で確認が必要です。変更点の詳細については後述します。

3.なぜ今、2級管工事施工管理技士がキャリアアップに有効なのか

なぜ今、2級管工事施工管理技士がキャリアアップに有効なのか

2級管工事施工管理技士は、現場での実務経験を活かしながらキャリアの幅を広げられる国家資格として、今注目が集まっています。この段落では、その理由を3つに分けて紹介します。

資格取得による年収アップの可能性

建設現場を統括する施工管理は、建設業のさまざまな職種の中でも給与が高い仕事です。

2級管工事施工管理技士の資格を取得すれば、現場作業員から「現場を管理する立場」へとステップアップでき、年収アップを見込めます。

資格手当と昇進のポイント

  • 現場で監督や管理の立場で働ける、知識や技術力のある人物は多くの企業で必要とされているため、インセンティブとして資格手当を支給している企業もある
  • 資格を持っていることが、昇給や昇進の評価ポイントとなる
  • 転職の際にも、資格を武器にすれば応募できる企業が増え、より良い条件の求人に応募できるようになる

特に、経験年数と資格の両方を持っている人材は高く評価され、安定した収入が期待できます。

「管理業務」に携われ仕事の幅が広がる

現場での「管理業務」という上流工程に携わることで、担当できる業務の範囲が拡大したり活躍のフィールドが広がったりすることも注目を集める理由のひとつです。

単に指示されたことを行うのではなく、むしろ作業員に指示を出したり、外部との交渉や調整を行ったりするなど、大きな責任を担うようになります。

現場全体を把握し、関係者と調整しながら工事を円滑に進めるポジションとなるため、組織の中でも重要な役割を任されます。会社から大きな期待が寄せられていることから、やりがいも感じられるはずです。

さらに、2級管工事施工管理技士を取得すると、次のステップとして1級の取得も視野に入れられます。2級を足がかりに仕事の幅を広げ、着実にステップを踏むことで、より高いレベルでの活躍も目指せます

建設業界における人材需要と資格の将来性

建設業界では人手不足が続いており、高齢化と若年層の不足が課題となっています。特に上流工程に携われる有資格者は需要が高く、多くの企業が必要としています。

◎現場を管理できる施工管理技士は売り手市場で、求人倍率は高水準

◎資格を持っていれば若手でも好条件の転職先を選びやすく、キャリアアップのチャンスが広がる

実務経験があり資格を取得している技術者は、今後も必要とされています。都市の再開発やインフラ老朽化による解体や修繕・更新工事など、建設需要は今後も安定して続くと考えられているからです。

自然災害の多い日本では、災害でダメージを受けた建物の復旧・復興工事が必要とされることも多いです。

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4.2級管工事施工管理技士の仕事内容と役割

2級管工事施工管理技士の仕事内容と役割

2級管工事施工管理技士を取得すると、中小規模の建設現場で管理業務を担うことが可能になります。ただし、その業務範囲や責任には一定の制限があります。2級で担当できる工事の種類や、1級との違いなどを具体的に見てみましょう。

2級で担当できる具体的な工事の種類(給排水、空調など)

2級管工事施工管理技士が担当できる主な工事は、以下の通りです。

  • 給排水設備工事
    住宅や商業施設などに水道や排水設備を設置する工事
  • 空調設備工事
    エアコンや換気システムなどの設置や、それに伴う配管工事
  • ガス設備工事
    ガス管やガスメーター、ガス器具などの取り付け工事
  • 消火設備工事
    消防法や建築基準法などに基づいて消火用機器や火災報知器などを設置する工事

一口に管工事といっても、その施工分野は多岐にわたります。高度な専門職である2級管工事施工管理技士には、これらの幅広い分野の施工に対応できる専門知識実務能力が求められています。

法律で定められた「主任技術者」「専任技術者」とは

2級管工事施工管理技士を取得していると、工事現場で「主任技術者」として施工管理を担うことが可能になります。

主任技術者とは
施行スケジュールの作成や工程管理、資材の品質管理、安全管理などを行い、現場技術者を取りまとめる責任者で、工事の規模に関わらずすべての工事現場に対して配置することが義務づけられている

また、建設業法では、営業所ごとに「専任技術者」を配置することも求められています。2級管工事施工管理技士を持っていれば、専任技術者の役割を担うことも可能です。

専任技術者とは
工事の請負契約を結び、契約通りに建設工事が遂行できるようにサポートするポジションで、専任技術者がいなければ、建設業許可を受けることができない

このように、2級の資格を取得すれば技術者としての業務範囲が広がり、企業内での信頼性や役割の向上にもつながります。

1級資格との違い(担当できる工事規模・役割)

2級管工事施工管理技士は「主任技術者」や「専任技術者」になれますが、1級を取得して所定の「監理技術者講習」を修了すると、それらに加えて「監理技術者」にもなれます。

監理技術者とは
工事の工程や品質管理、作業員の指導監督などを担当する立場で、監理技術者には、主任技術者よりも高度の資格や経験が求められている

2級と1級では、担当できる工事の規模にも差があります。2級の資格で携われるのは、中小規模の工事現場です。

一方、1級資格では請負金額が5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上の大規模な下請契約工事でも、監理技術者として工事に携われます。

また、1級の第一次検定に合格すると「1級施工管理技士補」の称号を取得でき、監理技術者の補佐に就くことが可能です。

5.資格取得で得られる5つのメリット【年収・転職・キャリア】

資格取得の5つのメリット

資格取得で得られる5つのメリット

資格手当や昇進・昇給につながる

転職活動で有利な条件を引き出しやすい

営業所の「専任技術者」というキャリアパスが得られる

企業評価(経営事項審査)への貢献が可能

1級を目指すためのステップになる

2級管工事施工管理技士を取得すると、現場での評価が高まり、働き方やキャリアの選択肢が大きく広がります。ここでは、年収や転職、キャリアなどの面で得られるメリットを5つに分けて紹介します。

メリット1|資格手当や昇進・昇給につながる

すでに取り上げた通り、2級管工事施工管理技士を取得すると資格手当などで給料がアップする可能性があります。特に中小企業や工務店では、2級の取得が給与査定などでプラスに働きやすいです。

より重い責任を担えるようになることで評価が高まり、昇進のチャンスにもつながることがあります。

メリット2|転職活動で有利な条件を引き出しやすい

2級管工事施工管理技士の資格を保有していれば、専門知識と実務スキルを有する人材であることを客観的に証明できます。そのため、転職市場では高い評価を受けやすく、選考で有利に働きます。

資格があることで応募できる求人の幅が広がるだけでなく、年収や待遇などの条件交渉においても有利な立場を築くことが可能です。

特に若手の有資格者は不足しており、多くの企業が即戦力を求めて採用を強化しています。資格があれば、それを武器として転職でステップアップできる可能性が高まります。

メリット3|営業所の「専任技術者」というキャリアパス

2級を取得すると営業所に配置される「専任技術者」の立場に就けるため、新たなキャリアパスが開かれます。専任技術者がいることは建設業許可を受けるための必須要件で、企業にとって重要なポジションです。

専任技術者には常時雇用であることが求められているので、雇用が安定します。また、基本的に専任技術者が現場に出ることはないため、現場以外のキャリアパスも視野に入れられます。

特定の営業所で専属として働き、建設業の事業運営に関わることができます。

メリット4|企業評価(経営事項審査)への貢献

資格を有する社員がいる企業は、経営事項審査で点数が加算されるなどして、会社の評価が高まります。

経営事項審査とは
公共工事を請け負う際に建設業者が受ける審査のこと
発注機関は、客観的事項と主観的事項の審査を行い、結果を点数化して企業を順位付けする

経営事項審査の加点一覧

資格・称号加点
1級管工事施工管理技士5点
1級監理技術者講習修了者6点
2級管工事施工管理技士2点
2級技士補加点なし
1級技士補(常時勤務など主任技術者要件を満たす場合)4点

経営事項審査で高い評価を受けると受注できる金額が大きくなり、より大規模な公共工事を請け負うことができます。

メリット5|1級を目指すためのステップになる

2級を取得して経験を積めば、次のステップとして1級を目指すことも現実的な目標となります。2級で一定年数の実務経験を積むことは、1級試験の受験資格にもつながるからです。

2級の取得時に身につけた知識や、取得後の実務経験やそれにより養われた判断力などは、さらに難易度の高い1級取得の土台となります。

長期的にキャリアアップを目指すなら、まずは2級取得から視野に入れましょう。

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6.試験の難易度と合格率【令和6年度からの変更点も解説】

試験の難易度と合格率【令和6年度からの変更点も解説】

資格取得を目指す際には、試験の難易度や合格率について気になるかもしれません。そこでここからは、2級管工事施工管理技士の試験の難易度や合格率、受験資格などについて、令和6年度からの変更点も含めて解説します。

最新の合格率データから見る試験の難易度

令和6年の試験結果によると、第一次検定試験の合格率前期が66.4%後期が65.1%です。ちなみに、令和5年の合格率は前期が58.9%後期が69.6%、令和4年は前期が50.4%後期が57.3%です。

年度により合格率にはややばらつきがありますが、どの年も50%前後から70%前後です。決して簡単な試験というわけではありませんが、十分に勉強して対策をすれば合格をねらえます。

第二次検定試験の合格率は、令和6年が62.4%、令和5年が82.3%、令和4年が59.7%です。第二次検定試験は、第一次検定試験以上に合格率にばらつきがあります。

それでも約60~80%が合格していると考えると、試験範囲をしっかり勉強して準備しておけば対応できるレベルです。

参照元:日建学院|2級管工事施工管理技士の資格・試験ガイド

【重要】令和6年度からの新制度で受験資格がどう変わったか

第一次検定試験の受験資格は、年齢が17歳以上であることです。この点に関して、特に変更は加えられていません。

第二次検定試験の受験資格は、令和6年度より調整が加えられました。以前は、管工事の実務経験が求められていて、必要な年数は学歴により細かく定められていました。

Information

令和6年度以降の新要件によると、受験資格として求められているのは、第一次検定合格後の実務経験が3年以上あること
→学歴別の細かい指定がなくなり、一律の条件が設定された

ちなみに、令和10年度までの間は、制度改正に伴う経過措置として、令和5年度までの旧受験資格と令和6年度からの新受験資格のどちらでも受験申込みが可能です。

受験資格以外に、試験問題にも変更が加えられています。必要な実務経験年数が学歴に関わりなく一定となったことから、以下のように変更されています。

■第一次検定
管工事の施工管理に必要な工学の基礎知識を確認する問題が出題される

■第二次検定
工程管理、安全管理の設問が必須となり、施工経験記述の設問は削除された
代わりに、空調・衛生の施工に関する選択問題が、経験から得られた知識・知見を幅広い視点から確認する内容へと見直しが加えられている

参照元:(一財)全国建設研修センター「令和6年度以降の管工事施工管理技術検定試験問題の見直しについて 」

第一次検定に合格すると「技士補」の資格が得られる

令和3年の建設業法改正により、施工管理技士補という国家資格が新設されました。施工管理技士補は、主任技術者や監理技術者をサポートする立場を担える資格です。

工事現場で責任ある立場に就ける人材が不足していることを背景に、若者の技術者を増やすことなどを目的として、この制度が創設されました。

2級管工事施工管理技士の第一次検定に合格すると、「2級施工管理技士補」の資格が付与されます。2級の技士補が実務上で有利になる分野は特にありませんが、就職や転職で有利に働く可能性はあります。

1級試験の第一次検定に合格して1級技士補になると、「監理技術補佐」として監理技術者をサポートする立場に就くことが可能です。

Point

第一次検定に合格して与えられる「技士補」の資格は、無期限で有効

法改正前は「技士補」の資格が与えられず、第一次の学科試験のみの合格者が試験を免除されるのは、連続2回までと制限がありました。

2回目の実地試験で不合格になった場合は、もう一度学科試験から受験し直さなければなりませんでした。

しかし、法改正によって無期限の「技士補」の資格ができてからは、第一次検定を再受験する必要はありません

必要な知識や経験を身につける時間を取り、自分がベストと思えるタイミングで第二次検定に臨めるようになっています。

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7.受験申込みから合格までの流れ

受験申込みから合格までの流れ

合格を目指す際には、試験のスケジュールや内容を事前に理解しておくことが大切です。ここでは、2級管工事施工管理技士の受験申込み方法や、各検定の試験科目・形式など、受験する際に知っておきたい情報を紹介します。

最新の試験日程と申込み方法の確認

令和7年度の試験スケジュールは以下の通りです。

第一次検定・前期

インターネット申込み期間令和7年3月5日(水)~3月19日(水)
試験日令和7年6月1日(日)
合格発表日令和7年7月1日(火)
合格公表期間令和7年7月1日(火)9時~7月22日(火)

第一次検定・後期

インターネット申込み期間令和7年7月8日(火)~7月22日(火)
試験日令和7年11月16日(日)
合格発表日令和8年1月5日(月)
合格公表期間令和8年1月5日(月)9時~1月19日(月)

第二次検定試験

インターネット申込み期間令和7年7月8日(火)~7月22日(火)
試験日令和7年11月16日(日)
合格発表日令和8年3月4日(水)
合格公表期間令和8年3月4日(水)9時~3月18日(水)

受験申込みは、全国建設研修センターのホームページから手続きができます。

新規受験申込み者は住民票コード(11 桁の数字)が、再受験申込み者は過去に受験した際の受験年度と受験番号が必要です。また、本人確認用の顔写真データ(JPEG形式)は全員提出が必要です。

第一次検定の試験科目と形式(マークシート式)

第一次検定試験はマークシート方式で実施されます。検定科目は、機械工学等施工管理法法規です。どの科目でも、管工事の施工管理を的確に行うために必要な知識が問われます。

  • 機械工学等
    機械工学や衛生工学、電気工学、建築学などに関する知識や、設計図を正確に読み取るスキルなどが問われる
  • 施工管理法
    施工計画の作成方法や工程管理、品質管理、安全管理などに関する知識が必要
  • 法規
    施工管理に関係する法令に関する知識が問われる

第二次検定の試験科目と形式(記述式)

第二次検定試験の検定科目は、主に施工管理法を中心とし、設備全般の施工管理、工程管理、労働安全衛生に関する法規、空調・衛生の施工留意点など多岐にわたります。

主任技術者として管工事の施工管理を適確に行うために必要な知識や、設計図書の理解力設備施工図の作成スキル機材の選定・配置などの応用スキルが問われます。第二次検定試験は、記述式による筆記試験です。

8.働きながらでも合格を目指せる効率的な勉強法

働きながらでも合格を目指せる効率的な勉強法

2級管工事施工管理技士の試験は、働きながらでもしっかりと対策すれば十分に合格を目指せます。ここでは、忙しい社会人でも実践できる学習スケジュールの立て方や、参考書選びのポイントについて詳しく解説します。

学習スケジュールの立て方と勉強時間の目安

まず、試験までにどれだけの時間を勉強に充てられるかを把握し、それに応じて学習スケジュールを立てます。平日と休日に分けて、それぞれいつ、どのくらい勉強できるか具体的に考えてみるのがおすすめです。

スケジューリングするときに大切なのは、無理な予定を立てないことです。張り切って「平日3時間、休日8時間」などと詰め込んだ学習予定を立てても、多くの場合長続きしません。息抜きに必要な時間も確保し、無理なく学習を続けられる現実的な予定を立てましょう。

合格に必要な勉強時間は、現在持ち合わせている知識や経験量、キャリアにより異なります。

知識や経験がない場合は、目安として200時間ほどの勉強が必要です。ある程度の知識や経験がある場合は、100~120時間ほどが目安です。

おすすめの参考書・過去問題集の選び方

合格を目指すには、自分に合った参考書や過去問題集を選ぶことが重要です。

  • 基礎的な知識から身につけたい初学者
    図やイラストが豊富で解説が分かりやすい参考書がおすすめ
  • すでに一定の知識を身につけている人
    過去問題集を繰り返し解いて、実践力を身につけることに重点を置く

試験問題は随時見直しされているため、最新版のテキストや過去問題集を選ぶことも大切です。最新版のものを使って学習することで、最近の出題傾向や試験内容に合わせた対策ができ、効率的に学習できます。

多くの参考書や過去問題集に手を出しすぎないこともポイントです。何冊も使って勉強を始めると、どれも中途半端になってしまい、結果として知識が定着しないことがよくあります。

まずは自分に合った参考書1冊と過去問題集1冊を選び、繰り返し学習することが合格への近道です。

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9.2級管工事施工管理技士に関するよくある質問(Q&A)

2級管工事施工管理技士に関するよくある質問(Q&A)

受験を検討するにあたり、実務経験の例や必要な学歴など、試験に関連してふとした疑問が生じるかもしれません。そこで、ここではよくある質問とその回答を紹介します。事前に不明点や疑問を解消して、納得したうえで受験に向けた準備を始めましょう。

Q. 実務経験として認められる工事の具体例は?

A.令和6年度より、第二次検定の受験資格として、第一次検定合格後の管工事施工管理に関する実務経験が必須となっています。実務経験として認められる工事の例は、以下の通りです。

  • 給排水・給湯設備工事
  • 冷暖房設備工事
  • 換気設備工事
  • ガス管配管設備工事
  • 消火設備工事
  • 上水道・下水道配管工事 など
Warning

実務経験として認められない業務

  • 土木一式工事や建築一式工事、水道施設工事、電気通信工事などの工事
  • 設計や保守・メンテナンス、現場事務・営業など、管工事の施工に直接的に関わらない業務
  • アルバイト作業員として働いた期間や、入社後の研修期間などの雇用形態・期間

Q. 学歴がなくても受験できますか?

A.令和6年度より改正された新しい受験資格では、2級の試験では第一次検定・第二次検定ともに学歴の要件はありません

■令和7年度の受験資格

  • 第一次検定は、令和7年度中における年齢が17歳以上であること
  • 第二次検定は、第一次検定合格後3年以上1級の第一次検定に合格している場合は合格後1年以上の実務経験があること

令和6年度の改正以前も、受験するのに学歴が必須というわけではありませんでした。ただし、学歴が高いほど必要な実務経験の年数は少なく、高学歴の人のほうが受験資格を得やすい状況でした。現在では、学歴に関係なく求められる実務経験年数は一律で、学歴が低い人でも挑戦しやすくなっています。

Q. 第一次検定のみの合格でも、転職に有利になりますか?

A.第一次検定に合格すると、「2級施工管理技士補」の資格が付与されます。2級の技士補の資格を持っていると、転職で有利に働く可能性があります。施工管理に関する基礎的な知識があることを証明できるので、履歴書の「免許・資格」欄に記載してアピールしましょう。この資格に有効期限はないので、一度取得しておけば、その後の転職活動などで継続して活用できます。

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10.2級管工事施工管理技士まとめ

2級管工事施工管理技士は、建設業界でのキャリアアップを目指す方にとって非常に価値の高い国家資格です。

資格手当による年収アップ、転職での優位性、専任技術者としての安定したポジションなど、多くのメリットがあります。

令和6年度の制度改正により受験しやすくなった今こそ、取得を検討すべきタイミングです。計画的な学習で合格を目指し、建設業界での成功への第一歩を踏み出しましょう。

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